生徒ちゃんが「わからん」と言う時
「わからん」の使い方を考える①
私はレッスン中によく質問します。
必ずわかっていることを必ず答えられることを質問します。
そんな時の生徒ちゃんの反応は「・・・・・」としばらく黙ることが多いですね。
そして「わからん」と言うことも少なくないですね。
習ったけど忘れて答えられない時に➞「わからん」と言う。
この場合、「忘れました」が正式な答えなので、本当にわからないのか忘れただけなのかを確認します。
忘れたという意識があれば習った記憶はあるので、その箇所を見返して再確認します。
以前は「忘れた」と聞い時、私はすぐに教えていました。
でも、それではまたすぐに「忘れる」んです。
忘れた時にはどうしたらいいか、その時にどう行動したらいいかを知ってほしいので、必ず振り返りの方法を言います。
習ったのに全く覚えていない場合は、再度説明します。
ところが、「わからん」にはもう一つの使い方があったのです。
「わからんかったから練習できんかった」
この場合、私は「どこがわからなくて練習できなかった?」と聞くのですが、
「・・・・」となる場合や「全部わからんかった」という場合がほとんどです。
私は、忘れたりわからないことはいけないことではなく、
「忘れたら確認する」
「わからないことは、何がわからないかをはっきりさせる」
ということが大事だと思っています。
レッスン中に「わからん」の言葉が出た時、時間をかけてでもこのことは指導したいと考えます。
ピアノのレッスンに限ったことではなく、学校の勉強でも日常生活の中でも起こりうる「わからん」ことに対して
「わからん」と言ってしまえば何とかなる、という意識をもってほしくないんです。
「わからん」と言えば何とかなる?
私がピアノ教室を始めて間がないころ、母の知り合いの子どもさんが習いに来ることになりました。
レッスンに通い始めてしばらく経った頃、
「Mちゃんが、わからんわからんと言って練習できないんだって。ちゃんと教えてるの?」と母から言われました。
私はまだ若かったし、自分の教え方に問題があるのかと反省し、Mちゃんがわかったと言うまで指導しました。
でも、次の週も次の週もMちゃんの「わからん」はその後も延々と続いたのです。
私は本気で「なぜMちゃんはわからんっていうんだろう」と途方にくれました。
母は、Mちゃんのお母さんから言われれば私に言うという繰り返し。
どうして?どうして?
若い私は指導経験も浅く対処の仕方がわからず、寝ても覚めてもこのことばかり考えるようになりました。
この続きは、明日お話しましょう♪
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